3Dプリンター(トラブル編:TurboFAN異常)
<トラブル事象>
造形途中(被検ファイル・test.gcode:ALUNAR社提供の試験ファイルでは2層目途中)に造形が停止、システムが止まる
コンソール画面上には”THERMAL RUNAWAY”と表示される
<トラブル発生環境>
3Dプリンター:ALUNAR M508
発生時期など:導入から2ヶ月ほどたった11月中旬(寒くなり始めた)頃より時々発生、12月末頃には常に発生し運用不可となる
<トラブルの直接原因>
TurboFANと呼ばれる「ノズルから繰り出されたばかりのフィラメントを冷却し型崩れを防止するためのファン」のFan extender(吹き出し口)が”上向き”になっていた
そのため、Fan風がヒートブロックに直接当たり、ノズルヘッドの温度低下を検出し、システムが逆”熱暴走”と判断し運転停止させた
<トラブル解消方法>
Fan extenderの向きをヒートブロックに当たらないよう(ノズル先端にだけ風が向くよう)に装着調整する
だけです (^_^)v
<すこし考察>
■Fan extenderは元々は正しく装着されていたが、定着失敗によるフィラメント屑がヘッドを襲ったことが何度かあり、その際、少しずつFan extendeの先端を押し上げていた
■それでも、暖かい夏から秋までの期間は、室内温度も高くヒートブロックの温度低下は招かないが、48年ぶりと言われるくらいの寒い冬、11月頃には、その寒さに加えファンの力でヒートブロックを閾値以上に冷やしてしまった
■ヒートブロックの温度低下は、設定値から15℃高いか/低いと”熱暴走”と異常を検知するファームウェアの仕様
寒くなるにつれ、そのトラブルは常態化したもの
■何故、15℃低くなると”熱暴走”なのか
それは熱電対や基板の故障で、設定温度まで上げているのも関わらず温度が上がらない状況を”暴走の可能性有”としたもの
■しかし、何故、いつも同じ箇所で停止するのかは、メーカから適切な回答を得られていない
■このファン「不要なら止めちまえ」と思うが、3DプリンターにTurboFan停止機能は無い(接続コードを切ればいいのだが)
スライサーでgcode作成時にFanを止めたり、風量を変えたりできるらしいが、季節によりgcodeを作り直すのも不細工な話
サーミスタとヒーターの電線が固くなり、Z軸の動きとともにサーミスタの先の位置がずれるようです。
そうですね、サーミスタの抜けや位置連れによる故障って一番多いようです
私も導入1ヶ月でサーミスタが抜けました
造形暴走でフィラメント屑がサーミスタをなぎ倒してしまったんですね
サーミスタの予備が同梱されているのもこれらの理由でしょうか
それとは知らず、手配・購入したんですが、抜けたサーミスタをヒートブロックに差し込むだけで完治し取り替えずに済みましたヨ
同じ症状で問い合わせたところ、エラーチェックを無効にするファームウェアを送ってきました。
しかし、それを実装すると異常で停止しなくなるので導入はしていません。
Fan extenderの出口を薄くして且つ、横に空気抜きのスライド窓を付けたものを作成しました。
取付はヒートブロックの下に出るようにしたので、熱で溶けることを考慮してFan extenderの上面にアルミテープを張り熱を拡散させました。
それ以降異常は出ていません。ご参考までに。。。
なるほど! いろいろ工夫されたのですね (^-^)