Release: 2021/05/03 Update: 2021/05/14

RaspberryPi(介護ロボットVol.4:睡眠障害実態調査編)

施設ご利用者の睡眠障害の実態を把握するために

RaspberryPi(以下、RasPiと称す)を使って観察・評価することにした

観察・評価の要件は

 ■夜中に起きている時間と寝ている時間の推移を可視化

介護ロボット(RasPi)に「睡眠状態観察機能」を付けることにする

システムとしては、

 (1)RasPiに定点カメラを取り付け

 (2)夜間10時間ほどをタイムラプス撮影

 (3)撮影動画から睡眠状態を抽出する

となる

まずは、

1.カメラ取り付け具の作成

  宙ぶらりんのカメラではまずいので、RasPiにしっかり取り付けることを考える

  以前サーボモーターでパン・チルトできる治具を作ったが

  今回は10時間ほどジーッと見てるだけなのでパン・チルトまでは不要

  なので、取り外しができる簡易な治具をつくる

  RaspberryPi筐体構造で常々気になってたのがUSBソケット

  4つもあるし・・・・

  そこでこのUSBソケットにカメラを取り付けることを考える

  更にそのカメラ取り付け治具は、上下に若干の首振りができればよい

  また、カメラ(赤外線可視 RasPi用カメラモジュール)の脱着が容易な構造とする

  <設計>

   取り敢えずの手書きの設計図はこんな感じ

      

   で、FreeCADで2つの治具を作成する  <印刷>

   3Dプリンターで印刷した

 

  <実装>

   1.2mmのネジを1本を使うが、実装はこんな(↓)感じ なんかかっこ良い

  <印刷ノウハウ>

   といってもそれほど大それた事はではない

   gcode作成ツール・Curaの設定変更

   ①[インフル密度]:100%にしてスカスカをなくす

   ②[印刷速度][移動速度]:共に20mm/S程度に落としてフィラメント流れを防止

   ③[ビルドプレート]:小さいだけになぎ倒し防止のため「プリム」を使用

   ④併せて「ヘッド冷却ファン」の使用は必須

   下記(↓)の様にNo.1~No.5で雲泥の差、No5が最終版

つぎは、 

2.タイムラプス機能の利用

   10時間の膨大な静止画を1つの動画に変換する

   カップラーメンじゃないけど動画は3分で見終えたい

   とすると、30フレーム/1秒なので、

     全フレーム数=3分×60秒×30フレーム=5,400フレーム

   10時間で5,400フレーム撮影するには、撮影間隔=10時間×60分×60秒÷5,400枚=6.7秒

   う~ん、6.7秒毎の撮影では動作がすっ飛びそうで観察には不十分

   余裕を見て、撮影間隔(インターバル)を2秒とする

   再生時間は10分となるがなんとか実用には耐えれそうだ

   1枚のjpgが約350Kバイトなので

      5,400枚だと1.9Gバイト・・・16G積んでるのでメモリーには充分余裕はある

   早速、タイムラプスの設定

   使用するのはRPi-Cam-Web-Interface

  <設定変更>

    カメラ設定で[タイムラプス-インターバル]を2[秒]に変更する

    後は「timelapse start」釦を押すだけ

     <画像変換>

   撮影終了[timelapse stop]の後は、大量の静止画を動画に変換する

   RPi-Cam-Web-Interfaceに備わっているはずの動画変換機能[convert]は

   不具合があり機能しないので、RasPi上で変換などを行う

   さて、これら静止画はどこに有るかというと、RasPiの/var/www/html/mediaにある

   後は

     ①ファイル名を連番に変換

     ②静止画を動画に変換

   を行っていく

   コマンドは次の通り

    ①ファイル名を5桁の連番に変換

    ②動画に変換

    なお、①の連番振りは数十秒で終わるが

    ②の動画への変換には数時間も掛かるので気長に待つしかない

 

3.観察記録

    できあがった動画ファイルをPCに転送し、再生しながら手作業で睡眠状態を記録する

    タイムラプス画像の上部に撮影年月日時刻が表示されているので

    excel上に地道にプロットしていく

    被験者の行動パターンは次の6種類を想定

    ①トイレ等の行動  ②柵を持って立位   ③柵に屈曲 ④ベットでお辞儀スタイル

    ⑤ベットで側臥位  ⑥ベットで仰臥位

   <作表>

    それぞれの睡眠行動パターンの推移は次の様式にプロットし、後にグラフ描画して

    可視化する  

 

 

ひかる

実態調査結果は後日投稿しますね

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